外来は原則院外処方を実施しており、入院調剤や薬剤管理指導、専門性を活かしたチーム医療を中心に業務を行っています。
調剤
当院は外来通院されている患者さんへ院外処方せんを発行しているため、調剤業務は主に入院患者さんを対象にしています。 患者さんの状態に応じてお薬の量に問題がないか、飲み合わせに問題がないかなどを確認して、安心・安全に治療していただけるよう努めています。
また、内服薬は原則として1回に服用する薬を一袋にまとめてお渡しする「一包化調剤」をおこない、入院中の管理がしやすいよう工夫をしています。 同様に、注射薬の払い出しもお薬の量や組み合わせに問題がないかなどを確認し病棟へ払い出しています。
病棟業務
病棟では薬剤管理指導が主な業務です。処方内容、持参薬との相互作用、臨床検査値などを確認し、投薬の妥当性を再確認しています。薬剤師がベッドサイドに伺い、お薬の効能、効果、服用方法等を説明し、服薬状況、副作用のモニタリング等を行っています。 急性期、慢性期、ストレスケア病棟に薬剤師全員が関わり、患者様に安心して薬を投与していただけるよう努めています。 また、LAI(持効性注射剤)やクロザリル導入も行っており、退院に向けて支援できるよう取り組んでいます。
クロザピン(商品名:クロザリル)治療
クロザピンは2016年8月現在 100か国以上で使用されているお薬です。このお薬は今までに様々な抗精神病薬による治療をきちんと受けていても病状に十分な改善がみられない、または副作用により十分量の薬を使うことができないといった「治療抵抗性統合失調症」の患者さんに対して投与できるとされています。
効果に期待ができる反面、他の抗精神病薬よりも副作用には注意が必要でごく稀に重篤な副作用を引き起こす場合があります。そのため決められた基準を満たしクロザピンを安全かつ適正に使用することができる医療機関・医療従事者のみが扱えるお薬です。
当院はその基準を満たし、医師・看護師・薬剤師など複数名のスタッフで対応しております。重篤な副作用が現れていないを確認するシステム(CPMS)に登録し、早期発見や万が一の場合でも迅速な対応がとれるよう体制を整えています。
チーム医療
当院では多種職からなる医療チームに薬剤師が参画し、入院患者様の生活の質の向上、医療の質の向上に貢献しています。
チームには、院内感染対策チーム(ICT)やNST/褥瘡チーム等があります。
その他、クリニカルパスへの参画、心理教育や各種カンファレンスへの参加等を行っています。
医薬品情報管理(DI)
医薬品情報管理室では、薬剤を適正かつ安全に使用できるよう医薬品情報の収集や管理を行い,患者さんや医療スタッフに情報を提供しています。また,薬に関する問い合わせにも対応しています。収集した情報はDIニュースとして発行し、緊急性のあるものは院内メールなどを使用して迅速に周知・対応しています。